国宝 法隆寺金堂展
平成20年6月14日(土)~7月21日(月・祝)
奈良国立博物館 東新館
奈良国立博物館
http://www.narahaku.go.jp/
国宝
広目天像(四天王像のうち)
【飛鳥の美】法隆寺展 薫る異国の風
朝日新聞4月28日
奈良・法隆寺の金堂を荘厳していた12面の再現壁画が、奈良国立博物館の「仮想金堂」に移され公開される。そして、国内最古の四天王像なども。かつては限られた高僧しか入堂できなかったという、祈りの空間を離れた飛鳥のほとけたちは、私たちに何を語りかけるのか。
金堂の外観は東西約17メートル、南北約13メートル。その中にあって仏像が鎮座する内陣は東西約14メートル、南北約11メートルの圧倒的量感を持ち、昼も暗い。人が出入りしていた建物とは思えない。「大きな厨子(ずし)のようなものとして考えられた建物。奈良時代ごろには僧侶も入堂できなかった」と、大野玄妙管長が教えてくれた。
主は、本尊の釈迦三尊(623年)をはじめとする飛鳥仏、鎌倉時代の仏師康勝作になる阿弥陀如来(1232年)など13体の仏たち。それらを戦後に描かれた12面の大きな再現壁画が囲む。
壁画は、1949年の火災で焼損したものを、67~68年に前田青邨氏や平山郁夫氏ら当代一流の画家たち12人が制作した。焼損前の写真などをもとに、想像をいっさい交えることなく焼損前の壁画を写しとる、美の再生だった。これによって、火災後19年間、白壁のままだった金堂内陣は元の姿に近い祈りの空間としてよみがえった。
大野管長はいう。「奈良は古代に発展し、中世に復古主義ともいえる美術界の動向があった。その代表が阿弥陀如来像を生んだ康勝の父の運慶や快慶。そして、近現代は古代を再現・復元しようという動きだ。古代を見直し、その技術を可能な限り復元し伝承する。それが現代の役割。その努力の成果を、今回の展覧会で感じていただけるのではないか」
壁画は、日本化が進んだ中世以降の仏画とは違い、インド風の美しさにあふれる。敦煌莫高窟(4~14世紀)、雲崗石窟(5世紀後半)、龍門石窟(5世紀末~8世紀)など、中国の仏教壁画との共通性もよく指摘される。
「敦煌から雲崗へ移った美術が北魏(386~534年)で発展し、高句麗(?~668)を経て伝わったのだろう。しかし、朝鮮半島の歴史に不明なところもあって、なんともわからない」。歴史の謎も秘めた仏たちは、再現壁画の画面で静かに生き続けている。(編集委員・小滝ちひろ)
写真上より
3号壁〈再現〉
平山郁夫さんが担当した。インド・アジャンター石窟(くつ)の壁画を思い起こさせるという
12号壁〈再現〉
災厄よけに起きた古密教の図像としては国内最古
飛天図
仏の頭上を舞う飛天は20面。火災前に堂外に出されて、難を逃れた
























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