姫谷焼き
姫谷焼き
備後に花開いた初期色絵磁器
広島県立歴史博物館
4月25日(金)~6月8日(日)
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幻の姫谷焼一堂 現存わずか100点
製造江戸前期の20年間のみ
福山市加茂町で、江戸時代前期の17世紀後半に約20年間作られた「姫谷焼」を約50点集めた企画展が、25日から同市西町、県立歴史博物館で開かれる。佐賀・有田焼、石川・九谷焼とともに、「三大初期色絵磁器」と呼ばれるほか、現存数の少なさから<幻の姫谷焼>とも称される。同館では「福山に素晴らしい焼き物文化が存在したことを、多くの人に知ってほしい」としている。6月8日まで。
福山ロータリークラブ(平地茂雄会長)との共催で、焼き物に造詣(ぞうけい)の深い平地会長が「若者に地元の文化に関心を持ってもらい、郷土への愛着を深めてもらおう」と、同館に働き掛けて実現した。同館に寄託された9点や平地会長が所有する2点に、個人収集家から借り受けた皿など計約50点のほか、破片など約100点も展示される。
同館の鈴木康之主任学芸員らによると、姫谷焼は、加茂町百谷(ももだに)の山あいに窯が築かれ、1660~80年ごろに、色絵磁器の皿を中心に青磁や陶器が作られた。しかし、製造期間が短いため、現存しているのは100点ほどしかないという。
皿は直径約15~18センチ、幅広の縁に、染め付けの上に赤や緑、黄、紫などで花や鳥などを描き、余白を多く使ったすっきりした構図が特徴。1937年、窯跡が県史跡に指定され、77年から2年がかりで行われた同市教委の調査では、新旧2基の登り窯跡が見つかった。窯跡からは色絵磁器のほか、瓶や茶道具の破片も多数出土した。
一方で、生活雑器などの量産品はほとんど見つかっておらず、福山藩が贈答用などの高級食器を作らせた〈藩窯〉のような性格を持っていたと考えられている。同館によると、有田焼の技術を持つ陶工集団が制作した可能性が考えられるが、当時の藩主・水野家との関係を示す史料や、制作者を特定するような文献は確認されておらず、謎の多い焼き物とされている。
姫谷焼の企画展は1993年にも同市内で開かれているが、展示は約20点にとどまった。鈴木主任学芸員は「今回は姫谷焼の歴史や作風を幅広く紹介できる。これまでで最も充実した展示になる」としている。
入館料は一般290円、大学生210円、高校生以下無料。開館は午前9時~午後5時で、月曜休館(5月5日は開館)。26日午後2時から、鈴木主任学芸員が「備後に花開いた初期色絵磁器・姫谷焼が伝えるもの」と題して講演する。
問い合わせは、同館(084・931・2513)へ。
読売新聞 4月19日
Edo Period (18th Century)
Decorated in iron-red, blue, turquoise and black enamels with a peony and foliage, chocolate rim, slight enamel rubbing
7½in. (19cm.) diam
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