竹久夢二の絵3点見つかる
竹久夢二の絵3点見つかる 由利本荘
美人画で知られる竹久夢二(1884―1934年)が交際していた女性を描いたとみられる絵が、秋田県立大総合科学教育研究センターの高橋秀晴教授らによって、由利本荘市にある女性の親類宅から見つかった。
高橋教授によると、絵のモデルは、夢二が1925年に数カ月交際していた作家山田順子(ゆきこ、1901―1961年、由利本荘市出身)。寝顔と横顔、川を眺める後ろ姿の計3点で、鉛筆などを使ったとみられる。
回船問屋に生まれた順子は作家を志して上京し、夢二と知り合った。作品は、2人が横手市などに滞在中、描かれた可能性が高いという。
寝顔の絵には、夢二が順子のことを詠んだ「古雪の ゆきかときけば 古雪の ゆきとこたへて 消えもせば いとしきものを 消えもせで このひとの 笑まふわびしさ」という小唄が、順子の筆跡で記されている。日付は「1926.1」となっており、離別後に書いたらしい。
順子はこの時期、自然主義作家の徳田秋声(1871―1943年)の下へ通い始めたとされており、順子の微妙な心中が垣間見える。
高橋教授は、絵について「2人は後年、互いに悪口を言い合っているが、愛し合っていた時期があった証拠」と説明。「夢二は人や人生を、芸術的な価値はどうかという視点でとらえていた可能性がうかがえる。そのような切り口で夢2のほかの作品を見直すと、新解釈につながるかもしれない」と指摘する。
調査では、徳田が順子の家族にあてた手紙や、順子が切り抜いた自身に関する新聞、雑誌記事などのスクラップも見つかった。
保管していた順子の兄の孫の山田耕一郎さん(53)は「順子はやりたいことを貫いた自由人だったと聞いている。今回の調査であらためて存在を知ってもらい、喜んでいると思う」と話している。
高橋教授は徳田秋声記念館(金沢市)の大木志門学芸員と今年3月、夢2の絵を発見した。作品は5月11日から同記念館で展示される。
河北新報
2008年04月21日
上 夢二が順子の寝顔を描いたとみられる絵
下 順子がスクラップした夢二と順子の記事
「文化・芸術」カテゴリの記事
- 運慶流出4(2008.03.15)
- 運慶 三越落札(2008.03.19)
- 文化審議会答申内容(2008.03.21)
- 運慶 流出回避するも(2008.03.22)
- 大日如来坐像落札者(2008.03.26)
この記事へのコメントは終了しました。


コメント