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北斎の鯉亀図公開

北斎の鯉亀図公開

~5月25日
埼玉立歴史と民俗の博物館

江戸時代を代表する浮世絵師葛飾北斎の肉筆画「紙本着色鯉亀図」が二十六日から、県立歴史と民俗の博物館(さいたま市大宮区)で公開される。北斎の円熟期の作品で県指定有形文化財。合わせて絵師岩佐又兵衛勝以(かつもち)の国重要文化財「三十六歌仙額」も公開する。

 鯉亀図は縦二十七センチ、横九十二センチの横長の画面に、泳ぐコイとカメを二匹ずつ描いた作品。同博物館によると、画面左端に「作品に押してきた印を弟子に譲る」という意味の墨書が入っている。制作年が一八一三(文化一〇)年と明確で、北斎作品の中でも記念碑と言えるものという。  

 三十六歌仙額は一六四〇(寛永一七)年作で、川越市の仙波東照宮に奉納されたもSan_b_7 の。奈良から平安期にかけての歌人たちが、それぞれ縦四十七センチ、横三十センチの板に描かれている。

スタッフブログより

 前回、北斎の鯉亀図(こいかめず)が埼玉県の指定文化財になったことを御紹介しました。
北斎の画業の中でも特筆すべき意義を持つ作品ですが、あの富士山の版画のようなダイナミックさもなく、
色合いも地味な絵です。華やかさに欠けます(-_-)。
 でも近寄って見れば、その魅力がじんわり迫ってきます。
 とても繊細に、緻密に描かれているのがわかるでしょう。丁寧に丁寧に、じっくりと描いています。色と
いえば、黒と藍色だけなのですが、実に微妙な濃淡で立体感・奥行きが表現されています。鯉のヌメっとし た感触まで伝わって来るようです。 2008032701
 中でも鯉の眼は何度見ても感動します。写真ではわかりにくいのですが、深い深い藍色で、なんとも言え ない色合いで、吸い込まれそうです。ぜひ御覧になっていただきたいところです。
 ちょっとかわいいのは、二匹の鯉の間を行く亀の姿です。ゴツゴツした「怪獣か!」という足やしっぽを
していますが、その動きがなんとも愛らしいではありませんか。赤ちゃんを思わせるあどけなさを感じます

前々からお知らせしておりましたとおり、鯉亀図の展示公開が始まりました。
 25日に放送されたNHKの「美の壺」の冒頭で、錦鯉が誕生する前、江戸時代の人々が鑑賞していたのは 真鯉であったという説明とともに登場した北斎の鯉の絵が、これです。
 ちなみに、この番組で紹介されていた歌川広重の版画「名所江戸百景 水道橋駿河台」も5月11日(日)ま で展示しております。
 さて、「鯉亀図」の丁寧に緻密に描かれた筆遣いや、鯉や亀の表情・姿だけでなく、表具にも御注目くだ さい。本紙をぐるっと囲むように使われているのは、波間に魚のヒレがアレンジされた布地です。
 こんなところにかいま見える粋な心もぜひお楽しみください。2008043001 
 ところで、ある新聞社の方とお話ししていたところ、当館での展示は久々であったということに改めて気 づきました。昨春は府中市美術館、一昨年秋には東京国立博物館と、展覧会への出品が続いていたためです。
 絵画の場合、褪色や絵の具の剥落などの劣化を少しでも防ぐために、展示を制限しています。1年間に1回、 しかもその間隔を開けなくてはなりません。
どこかへ出品するとなると、その年だけでなく前後の年で調整をする必要が出てきます。
 実は、昨年秋に展示を考えていたのですが、県指定文化財に向けての調査や審議が行われることになりました。
 もし指定が決まったら、そのお披露目を兼ねた公開をするのがよいということで、さらに間があいてしまった という訳です。この結果、当館では平成16年秋以来の展示となりました。今回は5月25日まで展示していますが、
その次はまたずっと先になりそうです。この機会をどうぞお見逃しなく。


新刊紹介

書 名 岩佐又兵衛
副書名 浮世絵をつくった男の謎
シリーズ名 文春新書 629
出版社 発行所=文藝春秋
著 者 辻惟雄
税込価格 1,260円(本体1,200円+税)
発行年月 2008年4月
判型 新書
ISBN 9784166606290

母を信長に殺されて、数奇な生涯を絵筆に託した謎の天才、岩佐又兵衛。江戸初期の生命力と退廃美をきわめた絵師の妖しい魅力を、日本美術の権威・辻惟雄が読み解く。

はじめに 又兵衛論の総決算として;
第1章 伝記と落款のある作品;
第2章 又兵衛の謎―没後の言い伝え;
第3章 “又兵衛風絵巻群”の出現と論争;
第4章 “又兵衛風絵巻群”の驚くべき内容;
第5章 又兵衛と風俗画―又兵衛はどんな風俗画を描いたか;
おわりに 又兵衛から浮世絵は始まった

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