天文図の星は「ほぼ純金」
極彩色壁画が描かれたキトラ古墳(奈良県明日香村、7世紀末)の石室内で見つかっていた1ミリ大の金箔片は、天井に描かれた天文図の星から剥落(はくらく)した可能性が高いことが1日、奈良文化財研究所などの調査で分かった。金箔発見当初は、漆塗り棺の装飾の一部とみられていたが、金箔の分析で漆の痕跡が全くないことや、金箔が天文図の真下にあたる石室中央付近で集中していたことなどから判明した。
金箔片はこれまでの調査で石室内に堆積した土の中から計37点が確認され、いずれも1~2ミリの大きさだった。
同古墳の天文図は天井に描かれており、星は直径約1センチの金箔を天井の漆喰層に張りつけて表現。
朱線で結んでさそり座やオリオン座など計68個の星座が描かれている。
金箔の星は、19年7月から始まったはぎ取り前までに約350個が確認され、築造時の半分以上が残っているらしい。
金箔片の分析では、金が97~98%とほぼ純金で、銀と銅がわずかに含まれていた。
天井の星についてはこれまで成分分析は行われておらず比較はできないが、金箔片が天井の星であれば、築造当初は、数百個の“純金”の星が被葬者の頭上で輝いていたことになる。
金箔を分析した京都国立博物館の村上隆・保存修理指導室長は「当時から、純度の高い金箔を作る技術があったことが分かった。今後は天井に残っている星の金箔の詳細な分析が待たれる」と話している。
サンケイ 2008.6.2 21:50
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