千草
先日クリスティーズで予想の数倍で落札された「千草」、買い手はSmithsonian's Freer Gallery of Artでした。
10月1日付けのメルマガで「千種」の特徴、来歴を紹介しています。
http://www.asia.si.edu/press/prTea.htm
一般公開の詳細は来年発表とのことです。
今回のオークションでは出品者から使用許可を事前にとっていたそうです。
そして下見会場でごく一部の限られた人物にお点前が供されたとか。
たとえ手に届かない物でも下見に行くのも一興かも知れません。
してその「千種」ですが、
富田金襴の口覆、柴田緞子の底敷衣、藤田家設えの口緒・長緒、久田家の箱鍵まで付いているそうです。
そして特筆すべきは多くの書付の中の一つ、巻物仕立の「利休の文」。
当時の所有者で堺の豪商、誉田屋徳林宛てに記して、
「貴方様がお見つけになられた茶壷は、千金の値が御座いますによって、どうぞ末永く大切になされたら宜しいかと存じます。」
そしてこの茶壷が登場する文献から判る来歴は
鳥居引拙ー重宗甫ー誉田屋徳林ー有馬頼旨ー有馬則維ー徳川綱吉(柳営御物)ー表千家久田家ー藤田伝三郎ー藤田家
と錚々たる名が並びます。
このオ-クションには同時に楽家五代宗入の「千鳥」など数点が落札されました。
まとまって美術館にという選択肢もあったようですが、それでは道具としての命を失うというのが所有者のお考えだったそうです。
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